2006年8月30日水曜日

LOVING YOU TONIGHT

また後期の曲になっちゃった。「SOME FANTASTIC PLACE」からポール・キャラックがヴォーカルを取る1曲。「SOME FANTASTIC...」を聴いている時は、全然ピンとこなかったんだけど、クリスの「SOUTH EAST SIDE STORY」のDVDのエンディング・ロールで、ドリー・ジャクソン嬢が歌うヴァージョンを聴いて、マジでいい曲だなぁ、としみじみ思った。彼女のちょっとハスキーな歌声がいい感じ。そして何より、あのクリス・バンドは、レイドバックして歌の良さを丁寧に引き出そうとするアレンジに非常に好感が持てる。

しっかしクリスの「SOUTH EAST〜」は売れなかったなぁ。本当はグレンの来日のすぐあと11月にこのDVDと同じラインアップで来日をオファーしてたんだけど、コンサートやってたら動員も苦労して大変だっただろうから、今はやらなくて良かったと思っている。もちろんいつかクリスも呼びたいんだけどね。

ツアーは赤字になる/ならない以前に、まず「形にする」ということが本当に難しい。自慢じゃないが、ウチのツアーで赤字じゃなかったのは過去唯一1本だけである。あとは、とにかくずーーーっと散財状態。ま、自分の道楽だと思えばいいっか、という感じだが、これも一人で営業しているから可能な話。人を雇えばその人の分を稼がなくてはいけない。来日なんて道楽してないで、もっと真面目に働かねばならなくなる。そして、そのためにイヤな仕事もしなくてはいけなくなる。そんな風に人を雇うと自分がやりたいことに「ブレ」が出てくる。そんなわけで一匹狼、貧乏暇なし、常に赤字との戦いだ。今度のグレンのツアーもどうなることやら。

しぶい話になってしまった。スクイーズから話がずれたよね。クリスはこの歌詞をライに住んでいた時にグレンのスタジオまでの道をドライヴしながら書いたらしい。ライって素敵なところ。中世の可愛いコテージが小さい路地に建っていたりして。ちょっと坂になってたりもする。グレンによるとこの歌はポールのために書かれたわけではないそうだが、最終的にポールにあげて自分で歌うより10倍よくなったと思うと発言している。

野崎洋子

英文の歌詞はこちら