2006年8月31日木曜日

THE TRUTH

「PLAY」は、私から見るといわゆるオーヴァー・プロダクション・アルバムなんだけど、「DIFFORD & TILBROOK」や「COSI FAN〜」よりもツルツルしていないから嫌いなサウンドではない。グレン自身は相当気に入っている作品のようである。

たしかに曲は粒揃い。もっともクリスはこのアルバムには自分の気持ちが入っていないと発言しているけど、いやいや、この「THE TRUTH」や「LETTING GO」など、名作がいくつか隠れている。やっぱり「PLAY」はいいアルバムなのである。

「TRUTH」はすごく赤裸々な歌詞だとグレンも発言しているし、クリスはこれは自分が本当のことを言わない言い訳みたいな歌だと告白している。クリスって本当に何も言わない人らしい。グレンもそんなことを言っていたけど、おどろいたのは、あのブー・ヒュワディーンでさえ同じような事を言っていた。(このネタは以前、自分のブログにも書いたので内容が重なるけど、こっちにも書いておく)

ブーってすごくオープンな人で、いったん仲良くなると絶対に心を閉じておける相手じゃない。エディとうまくいっているのは、そのへんが理由だと思うし、私は一番仲のよい女友だちにでさえ話したことないことをブーには話す。私もあまり人に自分のプライベートを話すタイプじゃないんだけど、なんだかブーって不思議なんだけど、絶対にこちらの心を開いてしまうんだわ。

そのブーでさえ、クリスと自分は仲がいいのか悪いのか計りかねると言っていた。メールとかテキストとかよくもらうから、あ、仲がいいのかな、と思ったら、実際会うととってもそっけなかったり。かと思うと、ブーのコンサートにクリスが近所でもないのにわざわざ来てくれたり・・とか。二人は一緒に曲を書くくらい仲良しだし、始めてクリスに会った時も私の顔をみたとたん、クリスは「昨日ブーと話したよ」とか言っていた。

しかしブーによるとクリスの歌詞の書き方って天才的なんだって。ブーが曲を歌いだすと、それを2つのラップトップを開いたクリスが(一つはいわゆるネタ帳?)、曲を聞きながら歌詞をパタパタ打ち込んでいくのだそう。で、ちゃんとメロディの流れが変わると、そこで歌詞も変わったりしていくんだって。で、最後にちょいちょいとなおして、いっちょあがりになっちゃうのだそうである。すごいよね。

話をこのアルバムに戻す。このレコーディングにおいて本当にひどい話は、レコーディングの途中で、クリスは家が恋しくなりグレンを残して家に帰っちゃったのであった。クリスは本当にデリケートというか弱い。一方のグレンは強いし、タフだし、ほんとうに頑張り屋さん。それは今でも同じだと思う。でも、弱い方が辛いということは絶対にない。私もどっちかというと自分の意志は最後まで通す方だから、グレンの心情は察してあまりあるものがある。

明日こそ、初期の曲をとりあげます〜。

野崎洋子

英文の歌詞はこちら