2006年9月10日日曜日

NEPTUNE

つい先日、冥王星(Pluto)は矮惑星というものに格下げされてしまいましたが、海王星(Neptune)と天王星(Uranus)は無事でした(笑)。というわけで、今回は、グレンの「transatlantic ping pong」から、「NEPTUNE」です。

かつてビートルズが解散してまもなく、ジョンがポールに当てつけてた「HOW DO YOU SLEEP」という歌がありましたが、この曲はグレン版の「HOW DO YOU SLEEP」ということになりそうです。もっとも、ジョンの身も蓋もない辛辣さに比べれば、アルバム中いちばんポップで、ギターが小気味よいリズムを刻むこの曲は、クリスのことをちくりとからかいながらも、友だちとしてなんだか気になってしまう、そんないたずらっぽいグレンの表情が浮かんできます。

しかし、同じアルバムには、久しぶりにクリスと共作した「WHERE I CAN BE YOUR FRIEND」という曲も収録されていて、クリスの書いた詞の内容はどう見ても、クリスからグレンへの謝罪であって、それとこれとを同じアルバムに平気で入れてしまうグレンの天然っぽさは、ジョンというよりもポールに近いと思うのですが、いかがでしょうか。

ちなみに、なぜクリスは天王星にいることになっているのかというと、どうやら天王星(uranus)という英語は、'your anus'と発音が重なることから、人を侮蔑するジョークとして使われることがよくあるらしいのです。

タイコウチ


「ネプチューン」


何年もさんざん迷ったあげく
ようやくきみも独り立ちしてみたわけだ
さてきみはぼくと同じ次元にいるのかどうかお手並み拝見
きみは最高の思いつきを口にするのが常だったけど
結果はいつも同じだったね
今度はいったいどうやってぼくの気を引くつもりなのかな

おや、やっと出てきたね
いまどのへんにいるの
天王星(ウラヌス)なのかい ぼくはもう海王星(ネプチューン)にいるんだよ

きみのフォーキーな即興演奏もやがては力尽きて
脈拍も上がらなければ 銀行預金も増えなかった
不眠症のきみが見る夢の話はもう聞かなくてもけっこう
ぼくが電気を消したことで きみに礼をいわれたけれど
きみにこそ礼をいうよ たぶんきみの方が正しかったんだ
きみがこんなふうに復活してくるなんて いったいどういう風の吹きまわしなんだい

おや、やっと出てきたね
いまどこのへんにいるの
天王星なのかい ぼくはもう海王星にいるんだよ

ぼくはもういろいろ考えるのにうんざりしていて
なにが真実なのかも判断できなくなっていたんだ
そしてふと気づくと きみのことがちょっと気になっていたというわけさ

おや、やっと出てきたね
いまどのへんにいるの
天王星なのかい ぼくはもう海王星にいるんだよ

(訳:タイコウチ)


英文の歌詞はこちら