2008年11月26日水曜日

IF I DIDN'T LOVE YOU

1980年の「ARGYBARGY」から、最近の再結成ライヴでも演奏されている「IF I DIDN'T LOVE YOU」です。

この曲は、当時クリスがつきあっていたスウェーデン人のガールフレンドが、なかなかその気になってくれないことを歌っているのだそうです。

「シングル盤は1回1回のキスを、アルバムは全体の計画を思い出させる」という印象的なフレーズがありますが、サビの奇妙な繰り返し(If I...If I...If I...)は、もちろんレコード針が傷で飛んで、曲がなかなか前に進まないことを示しています。

ちなみに、雰囲気を高めようとクリスがこのときかけていたレコードは、トッド・ラングレンの2枚組の名盤「Something/Anything」(1972年)だそうです。なぜかというと、LPとしては珍しく長い28分近い面(たぶん「HELLO, IT'S ME」の入ったD面)があったからだそう(笑)。

タイコウチ


「もしもきみのことを愛してなかったら」

もしもきみのことを愛してなかったら
きっと大嫌いになっていただろう
お風呂で遊ぶきみを見ていると
石けんの泡を立ててトゲウオの海軍気どり
たわしの上陸用舟艇で波間を進む
きみの肌は柔らかく温まり
ぼくはタオルできみの体を軽くたたく
今夜、暖炉のそばで愛しあおう
ぼくの心はさまよいだす

もしもぼくが…もしもぼくが…もしもぼくが…もしもぼくが…もしもぼくが…

もしもきみのことを愛してなかったら
きっと大嫌いになっていただろう
ぼくはきみのステレオラジカセをいじって遊ぶ
シングル盤は1回1回のキスを
アルバムは全体の計画を思い出させる
今夜、暖炉のそばで愛しあおう
風が燃えさしの木炭をあおりたてる
情熱的な表情がぼくの好みだけど
きみは石のように無表情になる

もしもきみのことを愛してなかったら
暖炉のそばできみは顔を火照らせるだろうか
もしきみのことを愛してなかったら
きみはぼくをその気にさせようと誘うだろうか
ひょっとしたらぼくを愛してくれるだろうか
ああ、もしもきみのことを愛してなかったら

もしもきみのことを愛してなかったら
きっと大嫌いになっていただろう
ココアの入ったマグカップが2つ並んでいる
そろそろ暖炉の火をかき立てるタイミング
でも今夜はだめと、きみの表情が告げる
ビスケットをかじって
レコードの傷で針が飛ぶ
今夜、暖炉のそばで愛しあおう
きみの愛情のドアには錠がかかっている

もしもぼくが…もしもぼくが…もしもぼくが
きみのことを愛して…きみのことを愛して…きみのことを愛して
なかったら…なかったら…なかったら

(訳:タイコウチ)