2009年6月10日水曜日

INTEREST & LOVE

ヴァネッサ・パラディとのデュエットも一部で話題になっている(?)この曲は、前作「TRANSATLANTIC PINGPONG」の中の「HOSTAGE」の直系とも言えそうな、馬鹿男の「役立たずの王様」(the king of fuck all)を痛烈に批判し、虐げられる女性に共感を寄せる歌です。

男としては、読んでいるだけでこれは自分のことかとはらはらするような辛辣な歌詞ですが(爆)、「愚鈍さでは誰にも負けないと履歴書にもちゃんと書いてある」(He’s at the cutting edge of dull it’s there on his C.V.)なんて、ほんとに痛快な表現で、思わず拍手を送りたい女性ファンもいるのでは。えっ、こんな馬鹿な男とはつきあってないって? いや、どうも失礼しました(笑)。ともかく、男の眼から見ても、たしかにこういう困った男はいるものです。

最後の「もう誰かいいかげんに明かりを消してくれないかしら」(Somebody please turn off the light)という一節が、またエンディングにふさわしい決め台詞になっていると思います。

タイコウチ


「関心と愛情」

そこに誰かいたなら、気まずくて自分の顔をまともに見ることもできないはず
しかし恥を知らないこの男、自分が育てる子どもたちさえ邪魔に思える
かつては夢もあったが、いつだって野心の方が自分の能力を追い越してしまう
ようやく気づいて、これまでずっと逃れようとしていた仕事にしがみつく

相手に対する関心と愛情があればちゃんとやれるはずなのに
理解しようとする気持ちがあれば簡単なことなのに
口答えをしちゃいけない、あの男は機嫌を損ねてすぐけんか腰になるから
役立たずの王様はいつだっていらついている

やがて時代の規範も変わり、恨みと失望がしみ込んでくる
嫌みな皮肉と昔ながらの体罰で、なんとかこれまで牛耳ってきたが
面倒が大きくなると、もう自分が抑えきれなくなる
火に油を注ぎ、何でも人のせいにするのがこの男の悪い癖

相手に対する関心と愛情があればちゃんとやれるはずなのに
理解しようとする気持ちがあれば簡単なことなのに
口答えしてはいけない、あの男は機嫌を損ねてすぐけんか腰になるから
役立たずの王様はいつだっていらついている

誰もがへつらう役立たずの王様、気まぐれでルールを決める
自分では頭が切れると思っているが、残念ながらかなりのお馬鹿さん
愚鈍さでは誰にも負けないと履歴書にもちゃんと書いてある
ビールの口を開け、尻を掻きながら、テレビに向かって大声でどなる

相手に対する関心と愛情があればちゃんとやれるはずなのに
理解しようとする気持ちがあれば簡単なことなのに
役立たずの王様はいつだっていらついている
もう誰かいいかげんに明かりを消してくれないかしら

(訳:タイコウチ)