2009年6月2日火曜日

PRODUCT



CDでは、バンドの紅一点ベーシストのルーシー・ショーがヴォーカルをとっているこの曲ですが、1月の来日時には、グレンが歌っていました。グレンの曲紹介によると、人間嫌いが度を越して、動物のことしか愛せなくなってしまった女優のことを歌っているというような話でしたが、いったい誰のことなのでしょう。曲調は、グレンにしては珍しく、フレンチポップなアレンジですが、これはもしかすると共作者のルーシー・ショーの趣味なのかもしれません。彼女は、この曲で、スティーヴン・ラージとともにストリングスのアレンジも担当していますね。

ちなみに、今回のアルバムは、バンドメンバーとの共作が少なくないのですが、共作曲のクレジットでは、グレンの名前が先に来ている場合と後に来ている場合があり、はっきりとはわかりませんが、どうも作詞・作曲の順番で並んでいるような感じがします(少なくともそういう分業があるとすれば)。この「PRODUCT」の場合は、クレジットがグレン、ルーシーの順番になっているので、作詞がグレンで、作曲を担当したのがルーシーということなのかもしれません。

タイコウチ


「作品(プロダクト)」

わたしはいつだって冷静でいられた
わたしを作り出したのは誰でもないこのわたし
でもある人に出会ってしまった
素敵な夢を売るあの人に

わたしと同じタイプの人間なら
きっと誰だって同じように反応したはず
わたしは目を大きく見開いた
やがてあなたにもわたしの名前もわかるはず

わたしの美貌であなたを溶かすことだってできた
でもそんなこと本当はどうでもよかった
いくらまわりから崇拝されてもわたしの心には響かない
それは片思いの恋だったから

列のいちばん前に立つと
なにもかもが神聖に感じられた
わたしのしたことのすべて、そういうものでしょう?
そしてわたしの人生はまだ自分のもの

冷静でいられると自分では思っていたけど
今となってはそう思い込んでいただけ
できあがった作品は
このわたしだった

(訳:タイコウチ)